マクロ機能と絞りを活用する
F2.8とあるのは絞り値で小さいほどボケる。大きいとピントの合う範囲が広い。花のマークはマクロモードの記号。絞り優先モードではAが表示される。
Camera:NIKON COOLPIX5000
マクロモードを活用
花は近づいて撮影することが多くなります。デジカメには「マクロ機能」という接写のための機能があります。右の写真の花のマークが表示されていればマクロモードになっています。(クールピクス5000の場合)
マクロモードでは撮影できる被写体までの距離が短くなります。ピントもかなり近づかないと合わなくなることが多いと思いますので、お手持ちのカメラの説明書から「最短撮影距離」という数値を探してみてください。それがそのデジカメの撮影できる最短の距離、ピントが合う最短の距離になりますので覚えておいてください。
絞り優先モードを活用
花に近づいてその花にピントを合わせてみると、バックの風景がややボケます。このボケ具合を調整するのが「絞り」です。デジカメの機種によっては絞り優先モード(A)に合わせ、絞りを自分で調整できます。フワッとした雰囲気に写したい場合、絞りを小さい数値にします。また、画面の全てにピントが合うようにしたい時には絞りを大きい数値にします。
3倍ズームのデジカメでも、レンズの望遠側で絞りを開放にして可能な限り近づけば、キラキラ綺麗な丸い玉ボケもできる!
Camera:NIKON COOLPIX5000
絞り優先モードがない機種では、マクロモードにするだけでマクロ撮影に最適な絞りをカメラが自動でセットしてくれるようになっていることが多いです。
マクロモード・望遠端・絞り開放で撮影。バックの温室の窓枠も判らないほどによくボケている。
通常モード・望遠端・オートで撮影。このとき絞りはF8程度まで絞られていてほとんどボケない。
レンズのボケを最大限に活用
デジタルカメラのレンズは、銀塩(フィルムを使う)カメラに比べ、かなりの広角レンズを使用しています。広角レンズは通常、ボケを利かせるには不向きなレンズなので、ほとんどのデジタルカメラでは花に出来るだけ近づかないとボケを生かして撮影することが出来ません。
また、3倍ズームでも望遠側にズームするとややボケが利いてきます。10倍望遠ズームならバッチリでしょう。
綺麗な花のアップの写真を撮るには、先ほど言った最短撮影距離を把握して、できるだけ花に近づいて撮影するようにすること。デジタルコンパクトカメラとはいえカメラの機能を最大限に引き出してやれば、一眼レフカメラに負けないフワッとした美しいマクロ撮影が出来るのです。
また、逆に家で育てている花が綺麗に咲いたからどんな風に咲いたかを写しとめておきたい、珍しい高山植物を見つけたので撮っておこう・・などと言うように記録として撮影する方法ならば、絞りは手ブレしない程度に絞って、画面全体にピントが合うようにするのが良いでしょう。この場合はあまり近づきすぎると全体にピントが合わず、また遠すぎると花の形などが小さく写りはっきりしません。適度な距離を見つけてみましょう。
カメラレンズは撮りたい被写体に近づくほどボケて、遠のくほどピントの合う距離の範囲が広くなります。また、広角ほどピントの合う距離の範囲が広く、望遠ほどピントの合う距離の範囲が狭く、そして絞り値が小さいほどボケて、絞り値が大きいほどピントの合う距離の範囲が広くなるのです。この特徴を理解して、あなたの花写真の作品作りにぜひ活用しましょう。
レンズと絞りとボケ具合の関係
ボケる⇔シャープ
被写体までの距離 短⇔
絞りの値 小⇔
レンズの焦点距離 長⇔

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