天候と季節
晴れた春の日
撮影地:緑花センター
曇り時々雨の秋の日
撮影地:高野山(10月)
雪の降る冬の日
撮影地:高野山
季節感
常夏の赤道直下や極寒の両極とは違い、日本には四季があり、その四季の素晴らしい移り変わりを楽しむすべのひとつがこの風景写真撮影だと僕は思います。そして季節にはその時期独特の被写体があります。風景を撮影するなら、この季節感はとても大切ですね。

被写体に似合う天候
天気によって光加減も変わってきます。晴れた日は光線が強く、スッキリとした青空が似合います。色もビビッドで鮮やかになります。曇り、雨、雪の日は柔らかい光になり、しっとりとした落ち着いた色合いに写ってくれます。
その被写体に似合う天候状況で撮影すると、とても雰囲気が出ます。
例えば日本的な風景の中の紅葉なら、ビビッドな色鮮やかさよりしっとりと落ち着いたイメージですし、菜の花を撮るなら春らしく淡い青空で撮影したいです。修行僧の修行の辛さを表現したいなら、やはり寒さ厳しい雪の降る冬が似合います。
いろいろな被写体をいろいろな状況で撮って、それに似合う雰囲気を探し出してみてくださいね。

主な被写体 12ヶ月
1月 雪 氷 空 雲 霧氷 日の出など
2月 雪 氷 空 雲 霧氷 梅 福寿草
菜の花 フキノトウなど
3月 オオイヌノフグリ 梅 土筆
菜の花 フキノトウなど
4月 桜 梅 桃 菜の花 新芽 カタクリ
土筆 チューリップなど
5月 新緑 渓流 藤 ツツジ アカメなど
6月 アジサイ 菖蒲 サツキ 新緑 雫
渓流など
7月 空 雲 渓流 海 アサガオ キキョウ
花火 高山植物など
8月 空 雲 渓流 海 ヒマワリ 高山植物
花火 流星 天の川など
9月 コスモス トリカブト リンドウなど
10月 コスモス 紅葉 ススキ 渓流
柿など
11月 紅葉 ススキ 霜 柿 流星など
12月 雪 霧氷 氷 イルミネーション
流星 星空など
被写体探し
同じ撮影地でも天候や季節によって雰囲気が違ってきます。
山や森の姿は四季折々の特徴ある色合いがとても綺麗です。同じ山とは思えないほど、春は新緑の萌え上がる緑、秋は赤や黄色の暖色の世界に染まり、その容姿を変えていきます。
新緑の時期
撮影地:天川村地内
紅葉の時期
撮影地:天川村地内
もしもあなたが今、季節の被写体にはどういうものがあるのだろう?・・などとお悩みのようでしたら、自然が豊富な場所を見つけ、同じ場所に一年間足繁く通ってみることをお薦めします。自然は見るたびにその姿を変え、きっとあなたに日本の四季の移り変わりの素晴らしさや、何物にも変えがたい尊き感動を教えてくれることでしょう。そして自然に対しての興味が深くなるとともに自然へのいとおしみが深くなり、おのずと足元や頭上の小さな命にも目を傾け、気づかないうちに被写体探しに困ることのない「季節感」を手に入れることでしょう。

ただ〜し!ここに書いたような固定観念にいつまでも捕われていては進歩は望めません。あなたの個性的な視点を磨くべきポイントだと思いますので、見たことのない状況を発見する目を養ってみてください。

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