手ブレをなくす
ぼやけた写真・・ 拡大して、よ〜っく見てみると・・。
家に帰って現像・プリントした写真がなぜかぼやけている。。その原因のほとんどは「手ブレ」によるものだと思います。
暗いところで光量不足によりシャッタースピードが遅くなったときや、体の揺れ、シャッターを押す力が強すぎるなどなど、「手ブレ」の起こる原因はたくさんあります。

対処法
最も手っ取り早く最も確実な方法は、重くても三脚を持っていくことです。最近はコンパクトでリュックに入るくらいの小さなものもあります。
それから山歩き用のストックでグリップ部分がカメラと同じサイズのネジ切りをしているものも出ていますし、実は傘の先のネジもカメラと同じサイズなのです。急場しのぎにそれを一脚がわりに使うのも手ですね。
高感度フィルムを使うのも、賢い手段だと思います。最近のISO400、800のフィルムは技術の進歩によって色相再現、粒子性にも優れたものが多く、大伸ばししないのであれば、十分すぎるほど、きれいに写ります。

ど〜〜しても手持ち撮影したい人へ
手持ちのレンズ焦点距離の限界は120mm前後だと言われているそうです。まずはその焦点距離以下で撮影することをお勧めします。
手持ち撮影なら高感度フィルムを使い、しっかり脇を締めて足を広げ(揺れの激しい電車で吊り革を持ったときのように)、安定した姿勢で撮ればブレは極力防げるでしょう。手持ち撮影の鉄則はカメラの3点保持なのです。両脇を締めてカメラを額に押さえつけて固定すればかなりがっしりとしたスタンスになり、慣れた人なら1/15秒程度までならブレずに撮影できるでしょう。
カメラを建物や柱、樹などに押さえつけて体の揺れが伝わりにくくしたり、岩や階段などにカメラを置いてしまう方法もある程度の効果が期待できます。壁に寄りかかりカメラを壁と額(ひたい)に押さえつけることで100mmレンズで1/2秒・・なんてことも慣れると出来そうです。また、ソフトフィルターを使ったり、多重露光したり、広角レンズを使用することでブレを目立たなくするちょっと卑怯な裏技もあります。(笑)
増感現像という手もあります。ISOを一段あるいは二段上げるとシャッタースピードはその分速くなりますから、そのISO設定のままでフィルム一本を撮影します。そして現像時に一段あるいは二段の増感現像を店頭でお願いするのですが、仕上がりはコントラストが上がります。露出時間を短縮したい天体写真撮影などにはよく使う手法ですが、フィルムによっては画質が低下してしまい増感に向かないものもありますので注意が必要です。
・・そしてさらにもうひとつの究極の方法が。
F値の小さい明るいレンズを手に入れることです。当然ながら明るいレンズを絞り開放で使えばシャッタースピードも稼げます。しかし、人間の欲は限りないもの・・物欲の渦に飲み込まれないようお気をつけくださいね。(笑)

あ、そうそう、シャッターを押す時、指の先で押していませんか?これは結構押した時のボディへの衝撃が強く、ブレやすいです。慣れないと難しいですが、指の腹でやわらかく押すようにすればショックも少なくて済みます。
コンパクトカメラでの注意点

小さくてすぐに取り出せるコンパクトカメラ。その軽さとレンズの暗さゆえに手ブレは一眼レフよりも起こりやすいのです。風景など、細部まできっちりと写したい時には面倒でも三脚を必ず使いましょう。それから、フィルムはISO400より高感度のものを使うようにすれば、手ブレは抑えられます。
コンパクトカメラはレリーズを使用出来ないものがほとんどで、カメラ本体に付いているシャッターボタンを押さなければシャッターを切ることが出来ません。カメラが小さく軽いので、シャッターを押した衝撃が伝わりやすく、これが手ブレの大きな原因として上がってきます。僕もとあるメーカーの足が伸縮するコンパクトな三脚をリュックに常備してよく使っていますが、それでもシャッターを手押しで撮影した写真はプリントやネガをよ〜く見るとブレていることが多いです。ここ一番の撮影は三脚とセルフタイマーを併用で撮影することで、ISO100でも手ブレは防げます。
この方法ならスローシャッターの撮影も可能です。シャッタースピード優先モードの付いているカメラなら、シャッタースピードを1/2秒以上にすることで、綺麗に流れる滝になります。あるいは電子制御のシャッタースピードがスローシャッター対応のカメラ(説明書を参照ください)であれば、風景撮影のモードにして、ピントを被写体に合わせれば、同じような撮影が可能です。

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