奥高野の深山・天狗岳 2004年1月9日 | ||||||||||||||||
高野山の西に位置する天狗岳は前岳・後岳の二つのピークがあり、本峰は一等三角点のある後岳(968m)である。 山と渓谷社「和歌山県の山」(児嶋弘幸氏著)によると、その昔、この付近には天狗が棲んでいたと伝えられ、山頂付近には天狗が歌を口ずさんでいたと言われる「小唄の松」があったらしい。 「紀伊続風土記」にはこう書かれている。「郷中の高峰なり、山石皆紫色を帯ぶ、山頂の眺望よしといえども、登るもの稀ないとぞ」・・要するに物好きしか登らんっちゅうことかいな?(^^; ネットで天狗岳を検索してみましたが、レポートらしきものを見つけることが出来なかったので、今回はかなり詳しく掲載してみます。 |
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9:10林道終点-<0:15>-9:25二又-<0:05>-9:30営林小屋-<0:20>-9:50鞍部-<0:30>-10:20天狗岳本峰(後岳)-<0:15>-10:35前岳-<0:10>-10:45天狗岳本峰(後岳)・休憩11:50-<0:10>-12:00鞍部-<0:20>-12:20林道終点 |
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※画像をクリックするとちょっと大きめの画像が出ます。 |
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天狗岳林道入り口ではわらぶき屋根の廃屋越しに朝日を浴びて輝く天狗岳・前岳が望めた。登山欲が掻き立てられる美しいシーンだ。 林道は少し凍結している急坂を下ってから今度は登りになる。グングンと登っていくと突然終点に行き当たる。終点付近は広くなっているが・・少し考えればお解りになると思うが、林道の終点と言うものは当然ながら車の転回場所になっているのだ。よくこういう場所に車を停めている登山客を見かけるが・・マナーというより最低限の常識として、駐車は大迷惑になるので絶対に避けたいところだ。このレポートをご覧になって天狗岳にお越しの方はぜひともお気をつけいただきたい。
沢のせせらぎを聞きながら登れるのはとても気持ちが良さそうだ。手を浸けてみると、刺すように冷たい。Pro−Trekの温度計を見ると気温は0.2度になっていた・・そりゃ冷たいわ・・(^^; 沢を渡渉し、取り付くが、左右に踏み跡があるので「沢沿いに歩く」というイメージでは非常に解りづらい。左の踏み跡の方にも行ってみたが、歩き始めてすぐに踏み跡は消える。杉の木々に付けられた白いペンキをたどり杉林を縫うように登っていくのが正解だ。 |
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左岸のつづら折れの急坂を登る。展望も何もない、杉の木ばかりが視界に入ってくる植林の中の急坂はキツイ・・(^^; 尾根に出たら自然林が待っているだろうと期待してちょっと我慢して登ろう。(笑) そしてまた丸太橋が現れ、沢を渡渉し右岸へ。少し登ると営林小屋が現れる。小屋を左手に見つつ、さらに上へ上へと・・
・・と思っていたら、今度はかなりの急登だ。冬枯れの頭まである藪が広がり、細い枝を掻き分けながらあくせくと登る。冬でこの状態だと、春〜秋は藪と蜘蛛の巣がかなりひどいだろうな・・。 そうこうしているうちにポンッといきなり鞍部に登り詰めた。・・が、展望も自然林もない。(^^; 左右に道が分かれているが、右は倒木で進路を隔てている。ちょっと疲れたのでここで小休止。息を整えて進路を左に取り、山頂を目指す。 |
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でも、尾根道は吹き抜ける風がとても心地良い。少し雪が降ったのだろうか、道には白いものがちらほらと見える。 木々の狭間からほんの少し前岳が姿を見せてくれた。山頂は近い、もうちょっと〜。 日が昇り、ピークの影になっているこの尾根にも日が射してきた。隙間から射しこむスポット光は杉の林を明るく照らし、なかなかドラマチックなシーンだ。
程なく倒木をくぐったり跨いだりの荒れた道になるのもつかの間、急登に差し掛かる。 霜柱をバリバリと踏みながら一気に登り詰めると天狗岳本峰・後岳(968m)の山頂に到着。
さて、休憩の前にまずは前岳を踏んでおこう。登り詰めた左手に前岳への道が続いている。 山頂を後にし、まっすぐな尾根道を下る。途中、クマザサの藪があるが、とても明瞭なわかりやすい道だ。 ・・しかし、結構下るんだな・・(^^; |
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山頂部少し手前からは天狗岳本峰(後岳)の姿を見ることが出来た。麓の神森からは前岳しか見えなかったので、ここでようやくその山容を見ることになる。そういったことからも前岳はぜひ踏んでおきたい。西から見る高見山や弥山から見る八経ヶ岳のような天狗岳本峰(後岳)のピラミダルなその姿はなかなかかっこいい。 この前岳の山頂部には針葉樹らしき立ち枯れがあるが、これが「小唄の松」なのだろうか?
本峰に戻り、シートを広げてちょっと早いランチにする。本日のメニューは味噌ラーメン。具はいつものコーンとチャーシュー。ついでにしゃぶしゃぶ餅も。(^^ゞ お腹がいっぱいになったところでコーヒーを飲みながら少しの展望を楽しみつつ、山頂を独り占めの優越感を味わいのんびりと過ごした。 |
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