石楠花咲く新緑の大普賢岳 2002年 5月26日

和佐又ヒュッテから大普賢岳にかけての森は大木が折り重なり、新緑と紅葉の時期が見事だ。
5月11日に周遊コースを歩いてみたが、まだ石楠花には早かった。今日はネット仲間とオフだ。今日のメンバーはジンライムさんこてつさん、むとはそさん、かとさん、みかんさん。
のんびりと花を愛でながらの登りは気持ち良さそうだなぁ〜。
コースマップ コース断面図
コースタイム
7:30和佐又ヒュッテ→7:50和佐又のコル→8:40笙ノ窟→9:00日本岳のコル→9:15石の鼻→9:30小普賢岳→10:05奥駈道との合流点→10:20大普賢岳山頂→10:50水太覗→11:15奥駈道との合流点→11:45小普賢岳→12:15笙ノ窟→12:55和佐又のコル→1:15和佐又ヒュッテ


※黒フチ画像をクリックするとちょっと大きめの画像が出ます。

ジンライムさんとお約束していたのは高野町石道だったが、11日に行った大普賢岳がとてもよかったことに付け加え、こてつさん達が同じ26日に大普賢岳に登ると言う話を聞いて、予定変更してその仲間に入れてもらうことにした。しかも今日は安芸さんたちもこの大普賢岳を踏み、周遊コースをたどるらしい。周遊はかなり早い目に出発するだろうから、会えないかもしれないな・・

大賑わいのキャンプ場 風が心地よい和佐又のコル
ジンライムさんと近鉄上市駅で6:30に待ち合わせ、168号線を南へと車を跳ばす。7:00集合、7:30登山開始という予定らしいが、間に合わせるのは難しいな・・。
到着は7:20、何とか間に合ったが、皆さんは待っていてくれたようだ。何だか申し訳ないです・・。
登山届を出し、7:35さっそく歩き始める。土曜日からの快晴で、和佐又キャンプ場はオートキャンパー達で大賑わいだ。
喧騒を離れ、登山道を和佐又のコルへ。ここは何度来ても何か安堵感を感じ、木々が出迎えてくれているように錯覚を起こしてしまうほど心地よい風が吹き抜ける。

ギンリョウソウを発見 ツツジも満開だ
和佐又のコルからの登りは比較的緩やかで、辺りの木々も樹齢が高いのであろう、幹がとても太く森の深さを感じ、気持ちのいいトレッキングだ。木々の湛える緑は前回に比べ、少し深くなったようで、新緑とはまた違う鮮やかさを感じる。下を向いて歩くと、白くて不思議なギンリョウソウを、上を向いて歩くと赤く咲くツツジを見つけた。
切り立つ岩壁
やがて辺りの木々の雰囲気も少し変わり、岩壁が見えてくる。左は絶壁、右は切り立つ岩壁の登山道を歩くと、最初の窟があった。
上を見上げると凄い高さの岩壁に何度も驚く。

鉄梯子を登り、さらに歩くと、笙ノ窟に到着した。
祠のある笙ノ窟 雫が溜まる水場
この辺りから他の登山者とすれ違ったり、追い越されたりという場面が多くなってくる。初心者も一緒だということで、休憩を多めに取ってののんびりとした登りだ。
ペースがゆっくりだと周りを見る目も冴えてくる。普段は気づかなかった水場が、この笙ノ窟にあることを初めて知った。岩を伝う雫が溜まり、清らかでとてもありがたそうな水だった。
ここで行をする修験道の僧たちが利用している水だろう。
山ねずみさんって誰?
急坂を一気にクリアし、日本岳のコルに登りつめる。
他の皆さんが追いついて来るまで、息を整えて待っていると、大きな枝切りバサミを持った方が登ってきた。「山ねずみ」さんという方で、テレビにも出たらしい。清掃登山で100名山を目指しているようで、現在98座を登頂されたとか。残るは北海道と九州の2座とおっしゃってました。ご存知の方いらっしゃいますか?
鉄梯子の連続・・
しばしの休憩のあと、いよいよ本格的に鉄梯子が連続する急登だ。手には軍手を着ける。

登っても登っても、また鉄梯子が待っている。いくつか接続された鉄梯子もあり、途中で休憩するような場所など何処にもない、狭くて急な登山道が続く。
しかも今日は天気のいい日曜日だけあって、登頂を終えた登山客と、この付近ですれ違いになることが多くなってきた。上で待っていてくれる人たちを考えると、息を整える暇もない・・
梯子を登ると、石楠花が! あとちょっと、がんばれ〜。
岩に架けられた梯子を登ると、石の鼻に着いた。この辺りで石楠花が満開だ。赤くぼんぼりのように咲き乱れる花に見とれる。前回もおととしも、この付近で晴れた日はなかった。だから気がつかなかったが、この付近はとても景色が良さそうだ。
石の鼻からの展望 小普賢はもうすぐ


石の鼻の看板の左に奥まった岩を登ると、大展望が待っていた。はじめて見る石の鼻の展望は感動だった。空は見渡す限り晴れ渡り、すぐそばに日本岳が見える。そしてその向こうには台高の山々が見渡せた。右に目をやると釈迦ヶ岳や八経ヶ岳も見える。ずっ眺めていたかったが、後から来る人たちで狭い岩の上はいっぱいになってしまった。
順番待ちの人たちに場所を譲り、小普賢へと歩く。小普賢もすぐ近くに見え、その向こうにはその後目指すべく大普賢岳が鎮座していた。

小普賢の肩 切れ落ちる崖・・
急坂を登ると、小普賢に到着。弁当を食べていた単独で来ていた方としばしお話していると、皆さんが追いついてきた。
小休止の後、少し下ってまた梯子の連続する登りだ。今度は右側が切れ落ちる谷になっていて、気を抜けない。雪のある時期には滑落事故が心配されそうなところだ。
奥駈道と合流する山頂肩
つづら折れの急坂を登っていると、黄色いリュックを背負った男の人が小走りでこちらに向かってきたので挨拶すると、なんと周遊コースを走って逆周りしているそうだ・・。あの600mの急登を走って登ったのか・・?す、すご・・(^_^;)
やっとの思いで山頂肩に到着。ここは奥駈道との合流点だ。道標には山上ヶ岳の名があった。古からの縦走路だ。
木の根に座り、息を整えていると、皆さんが追いついてきた。
ここからあとちょっと、がんばって最後の登り歩きませう。

ふうま特別仕様にこちゃん あ〜いのちっ 行者還の向こうに弥山が
のんびりとした山頂到着だった。山頂は多くの人で賑わっていた。石楠花の時期の快晴の日曜日はこんなにも混雑するものなんだな・・。
その混雑にもめげず、にこちゃんで記念撮影。とりあえず「いのち」もね。(笑)今月二度目の「いのち」。なかなか好成績ぢゃありませんか〜。
展望はまさにすばらしかった。行者還岳がにょきっと頭を突き出し、尾根伝いに目をやると弥山・八経ヶ岳。そこからさらに稜線をたどると釈迦ヶ岳もくっきりと見える。反対側からは山上ヶ岳・稲村ヶ岳。大峰を一望だ〜♪
みんなでにこちゃんとともに記念撮影をして、展望を求めて水太覗に行ってみることにした。

水太覗からの展望 何て花?
山頂から急坂を下り、少し歩くと水太覗に到着。お天気最高、展望最高、風はすこぶる心地よい。
いつまでも景色を眺めて昼寝でもしていたかったが、少し空が翳ってきた。天気予報では昼からの降水確率は30%だ。こんな高い山ではもしかすると雨が降るかもしれないと、急いで戻る。山頂を巻くように進む道があったので、それを利用した。
さっきの奥駈道との合流点に戻ると、さっきは気づかなかった花があったので撮影してみた。
ますますお天気は怪しくなる。先を急ごう。
小普賢を過ぎ、日本岳のコル付近で雨が本格的に降ってきた。雨対策を講じ、リュックカバーをそれぞれ着用して、先を急ぐ。

笙ノ窟まで戻ると、前から観光登山らしき大勢の団体が登ってきた。・・雨やのに。(^_^;)
そこから少し歩くと、雨も止んだ。またのんびりと歩くことにする。
日が射してきた 緑が鮮やか
雫の付いた木々の葉が、日の光で輝き出す。すばらしく美しい。
葉の美しさに見とれて、ほとんど上を向いて歩いて、和佐又のコルまで戻った。
しばしの休憩のあと、和佐又ヒュッテに戻る。途中の台地では、大普賢岳が綺麗に見えていた。ここで大普賢岳が見えるのは、僕は何年ぶりだろう・・。

しかし腹が減った・・。ヒュッテで、むとはそさんお薦めのチャーハンと、僕の好物・山菜うどんを食べ、お腹いっぱいになって話し込んでいると、安芸さんたちがヒュッテに戻ってきた。
みんなで記念撮影したあと、僕らは温泉に向かいゆっくりと疲れを癒し、解散した。

皆さん、お疲れ様でした。また何処かの山にご一緒いたしましょう。
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