PENTAX SPF
MC JUPITER-9 85mm F2
和歌山県・美里町
2002年1月、金沢の風景写真サイト瞬間のウェブマスターKAKIさんのお知り合いの方から譲っていただいた、念願のM42スクリューマウントカメラ。1964年に発売されたベストセラー機PENTAX SPは一眼レフカメラといえば誰もがあのカタチを思い浮かべる・・というくらいに有名ですが、その改良版のSPFはペンタックス初のTTL開放測光で、それに対応するSMCタクマ―レンズを使えば、絞込み測光が主流の当時のカメラにしてはファインダーが明るく、とてもピントが合わしやすく使いやすいです。
往年の名レンズ群が目白押し ペンタ純正の電池アダプター
M42にはロシアや東欧のレンズも ホットシューが標準装備
ねじ込み式のマウントですのでレンズ交換は時間がかかりますが、ズームが主流の僕の機材に花を添えるべくして単焦点レンズの魅力を教えてくれました。ズッシリと重いボディは手ブレをも抑えてくれるし、「ASAHI」の文字がカメラの歴史の重みを感じさせてくれます。
まだ少ししか写していませんが、かなり昔から憧れていたスクリューマウント、それも大事に大事に使われていた、ひとのぬくもりのあるこのカメラへの僕の愛着はすでに計り知れません。ちょっとマニアックですが、僕の物欲をくすぐるロシアや旧東ドイツのレンズ群も使えるこのマウント、レンズ選択の範囲も広く、あれやこれやと思いを馳せつつ楽しみながら充実させていけそうで、これから面白くなりそうです。PENTAXから発売されているマウントアダプターを使用すれば、自動手動絞りの切り替えスイッチの付いたスクリューマウントレンズならKマウントにも使用できます。
また、この時代のカメラの露出計は、ずいぶん前に製造を打ち切られている水銀電池を使用しています。水銀電池は現在は一部極少量の輸入品に依存される状態ですが、水銀電池アダプターなるものを使用することで現在市販されているボタン電池(SPFはLR44やSR44)を代用できます。このアダプター、電圧変換付きなら関東カメラサービスの製品をカメラ店で、変換なしのプラスチック製ならペンタックス純正品を各事業所にて取り寄せできます。
さて、このSPF、2003年の夏の撮影時に巻き上げ不良が起こり、コマが重なって写るようになってしまって撮影不可能になってしまった。たま〜〜〜に機嫌が良くなってきちんと写るようにはなるのだが、たま〜〜〜にではねぇ・・。なにせ30年も前の機種だけに状態のいい中古を探すのも一苦労だが、何より買うより修理のほうが高くつくのがイタイ。思い入れのあるカメラだけにぜひとも修理に出して治療してあげたいのだが、その資金繰りをどうしようか・・現在もそのままです。古いカメラはこういうときに困ることがあります。
さらに手持ちのオート絞りのレンズは僕の機材ではこのSPFでしか使えないので・・う〜ん、打開策を思案中でしたが、ある日突然復活。^_^;
しかし使用頻度を考えると、僕が持っているよりもっと良く使う方が所有したほうが・・と決断し、2005年6月に旅立っていきました。
元気でな・・
back