■PENTAX *istD | |||||||||||||
発売から数日後、僕もやはりはやる気持ちを抑えきれず購入しました。
APS−C撮像素子採用のため、レンズは表示数値の約1.5倍になる。20−35mmズームでも、30−52.5mm相当になる。これは今まで銀塩一眼レフで慣れ親しんだレンズを使用するとき、同じ撮影ポジションを取ると、焦点距離の違いにかなりの戸惑いを感じ、フレーミングするには後ずさりする必要があることだろう。しかしこの後ずさりしてフレーミングすることは、山での撮影時にポジションを1歩前に出し足もとの貴重な植物や動物の巣を踏みにじってしまうなど、自然破壊の素にもなりかねない状況を回避できるメリットも出てきそうだ。そういった自然保護的観念からも僕はこの一眼デジタルをぜひ皆さんにお薦めしたい。 ファインダーはとても明るく見やすい。シャッターボタンを半押しすると、スーパーインポーズで赤く表示される11点測距のポイントが目に飛び込んできて、ピントが合うが・・んん?と思うほど曖昧な測距だ。それと、プレビューや測距点の選択時に使用する十字キーが押しにくい。測距点の選択時にはシャッターチャンスを捉えられるかどうかというところに大きく関わってくるので、もう少し配慮が欲しかった気がする。 しかしながら16分割測光にはなかなかの出来の良さを感じる。カタログ記載の文字通り、ほとんどの撮影で期待通りの成果が得られる気がする。また、発色もEI−200に比べるとかなりおとなしくなった印象。少々物足りない発色といった感もあるが、自然風景写真撮影においてナチュラルな鮮やかさはとても柔らかくより自然な雰囲気を醸し出してくれる。 シャッターは1/4000秒〜30秒、バルブ。MZ−3と同等なので充分だ。ISOは200〜3200、200からというのが絞り開放時の完全逆光での撮影には少し残念だが、手ブレの解消には効果をあげていると思われるし、デジタル特有の長時間露光においての露光時間の短縮効果などもあり天体撮影などにも有効だ。実際の長時間撮影においてはISO800からISO1600に上げると急に画質が落ちる気がするが、ノイズリダクション機能も備えているので適正な露光時間を探し出すことが出来ればある程度の画質はキープされる。天体やライトなどの発色もすこぶる良く、星空やイルミネーションも問題なく撮影できるだろう。多様なWB、ブラケット機能など、必要な機能は全て備えていることにも安心感がある。 とにもかくにも、今までのKマウントレンズを使用できるということはいろいろな不都合を帳消しするほどにメリットが大きい。 今後、ペンタックスレンズ、あるいはレンズメーカーのKマウント対応レンズの広角ズームの充実が望まれるが、ペンタックスではこのist-Dの発売当初に16−45mm(35mm換算24.5〜69mm)の発売予定をカタログ上ですでに発表していた。その後もペースこそ遅いもののデジタル対応の焦点距離のレンズを数本発表するなど、デジタル製品開発も活発化している。そういうところに、既存ペンタックスユーザーの不安感を取り除く効果や*istDなどのデジタルユーザーの期待感を見出し、先手を打っているようだ。 |
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