RICOH GR1s
絞り優先AE F16 -0.5EV RDP3 / 和歌山県・湯川渓谷
僕は28mmレンズが大好きです。
銀塩GR1s。2007年3月、憧れの28mmレンズの付いたカメラをついに手にすることができました♪
28mmレンズへの憧れをずっと抱き、いつの日かGR1という凄く描写性能の高いカメラと出会う。僕の理想の28mmレンズだ。
しかしGRはやはり高価。手が届かなかった。その後PENTAX-A 28mm F2.8を手にしたが、僕の抱く28mmレンズとは撮っていてそのフィーリングが何か少し違った。
GR DIGITALも手にしたが、デジタル全盛の昨今、ここはやはり銀塩で撮るということにこだわりたい。

GR1sから液晶には
バックライトが付いた
絞り優先AEで撮影できるのは
プレミアムな高級コンパクトの証
ダイヤル式の露出補正機構と
操作しやすいボタン配置
一応デート機能も装備
使わないけど・・
GR DIGITALよりひとまわり大きなボディだが、他のコンパクトカメラに比べても非常にコンパクトにまとまっている。手にしっくりとくる大きさと質感は一度手に持てばすぐに判ることだろう。
やはり高級コンパクト、絞り優先AEで撮影できます。GR DIGITALに比べると少々小さな絞りダイヤルは回すとクリック音と適度なトルク感がある。露出補正ダイヤルも使いやすい位置にあり、その他ボタン類も押しやすい位置に付いているので非常に好感が持てる。
また、GR1からの改善点のひとつとして上げられるのが液晶のバックライト。電源オン時に数秒点灯されるが、省電力化のためか点灯時間は短い。シャッターボタンや各種ボタンに触れると再点灯する。
そしてこのGR1sからフードやフィルタが取り付けられるようになった。フィルターをつけるにはアダプターが必要らしい。GR DIGITALもCONTAX T3もそうだが、アダプターが必要なのはちょっと面倒な印象を受ける。それとフードは少々ケラレが生じるというようなウワサを耳にしたが・・

GR DIGITALと比べてみる。
先のも述べたようにボディはGR1sの方がひとまわり大きい。コンパクトさにおいてはGR DIGITALが有利。
機能的、構造的な比較はどうだろう。
レンズの開放F値で見るとGR1sはF2.8、GR DIGITALはF2.4。レンズは確かにGR DIGITALの方が明るく撮影可能な状況範囲を広めている。また撮ってすぐ結果を見ることができ、要らないカットはその場で消去して撮り直しができる、そして隅から隅まで恐ろしくシャープな描写を味わえるというデジタルの長所を生かすことも出来る。
しかしGR1sのレンズの繰り出し時の音の静かさとスムーズさは、造りの良さと耐久性の高さを物語っている。ちまたで故障が多いというウワサを良く耳にするGR DIGITALのようなジャリジャリとした砂を噛む様なレンズ繰り出し時のモーター音は感じられないのだ。
そしてもうひとつ大きな違いは感度による粒状性。
GR DIGITALではISO400になると一気に荒くなる。実用的なのはISO200までだろう。最近のフィルムはISO400でも非常に高画質、失敗の許されないブライダルフォトでは以前からISO400で大きく撮ってトリミングするのが定石になっている。ISO800も使えるフィルムに向上してきている、ズームレンズでの撮影では充分に実用的だ。
銀塩特有のボケを生かした描写、フィルムによる発色の使い分け、増減感による意図的なコントラストの調整、ラチチュードの広さを利用した微妙な諧調変化・・様々な表現方法で作品を作る楽しみを味わえる。
撮影のパートナーとして永く使うことに対してはGR1sの方が一歩ぬきんでている気がする。

何はともあれ、一眼レフ交換レンズよりも高性能に造られたと言われるGRシリーズのコンセプトには頭が下がる。あれこれ付け足さなくても充分に美しい写真が撮れそうだ。
触った瞬間から、これは良く出来たカメラだと納得させられるしっかりした造り。
明るく見やすいファインダーを覗いていると写欲が湧き出すのが良く判る。
製造終了してから中古市場は高騰を続けているが、デジタルが全盛の今こそ、ぜひ手にしてみたいカメラだ。
Specifications

型式

35mmレンズシャッター式オートフォーカスカメラ

レンズ

GRレンズ 28mm F2.8 (4群7枚)

シャッター

電子シャッター(2秒〜1/500秒)、タイムモード(数秒制限なし)

露出制御

2分割SPD受光素子使用
連動範囲 EV2〜15(ISO100)
逆光検出時約3.0mまではストロボ自動発光

露出連動範囲

EV2〜17(ISO100)

露出補正

+-2EV(0.5 EVステップ)

ピント合わせ

7ゾーン測距 パッシブ方式マルチオートフォーカス
撮影範囲 0.35〜∞
低輝度時 AF補助光自動照射

ファインダー

採光式逆ガリレオ方式 低輝度時照明付
(マルチAFマーク、シャッター速度、露出補正、測距距離マーク表示など)

情報パネル

イルミネーション表示EL(照明)付

フィルム感度

DXコード付フィルム使用時自動セット ISO20〜3200
DXコード無時 ISO100にセット  

フィルム装てん

裏蓋を閉じる事により全部巻き取る予備巻き上げ方式

フィルム巻き上げ、巻き戻し

電動モーターによる自動巻き上げ、自動巻き戻し、
途中巻戻し可、フィルム確認窓付

フィルムカウンター

逆算式

内蔵フラッシュ

   発光間隔
   撮影可能回数

GNo.7、発光量制御電子フラッシュマチック方式
 低輝度自動発光(オートフラッシュモード時)、近接ソフト発光有り
約5秒以内
約300ショット(フラッシュ50%使用、当社試験条件による)
 電池マークにより電池の交換時期を知らせる。

設定モード

フラッシュ強制発光モード、発光禁止モード、オートフラッシュ、
遠景モード、シングルAF(LV6以上 中央重点測光)モード
 スナップショット、フォーカス固定モード、赤目軽減モード、
 セルフタイマーモード、タイムモード

セルフタイマー

電子セルフタイマー内蔵、作動時間約10秒

電源

リチウム電池 CR-2 3V 1個

デート機能 GR1s DATEのみ
 デート写し込みモード
 表示モード

電源は本体電源と兼用
年月日、月日年、日月年、日時分
年月日、月日年、日月年、日時分、写し込みOFF

大きさ

117mm(幅)×61mm(高さ)×26.5mm(グリップ部34mm)

質量

GR1s/178g、GR1s DATE/180g(電池別)

ボディカラー(2色)

ブラック、シルバー

その他

フード同梱
別売り「視度補正アダプター」
(サービスセンターにて視度補正アダプターユニット交換)(-3dpt、+1dpt)

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